工房”親”
  Gallery KOBO CHIKA
           
Exhibition
 

CHIKA 2008 VISION-4

 

門 田 光 雅
 
    
KADOTA Mitsumasa



[さよならさんかく展]



2008.10.3 (Fri) - 10.25(Sat)

12:00 - 19:00

日・月曜休廊  最終日・祝日 18:00

  

「Diamond (渦巻く黒い欲望)」 2008 長辺106X短辺100(cm) アクリル、カーボランダム、綿布
門田 光雅
KADOTA Mitsumasa


1980 静岡県生まれ
2002 東京造形大学美術学科絵画専攻卒業
2003 東京造形大学美術学科絵画専攻研究生修了


[個展]     
2003 フタバ画廊(東京)
2004 フタバ画廊(東京)
2005 「TRICKSTER」/セゾン現代美術館東京事務所
    SMMA FACTORY(東京)
2006 ギャラリーかれん(神奈川)
2007 「極彩色の獣告展」/youkobo ART SPACE(東京)
2008 「HETEROKARYON」/youkobo ART SPACE(東京)


[グループ展]
2002 「Abflug 2002」/ギャラリー毛利(東京)
2003 「element」/exhibit LIVE(東京)
    「絵をかく人々の集い展」/ギャラリーかれん(神奈川)
2004 「代官山アートフェア2004」/ヒルサイドテラス(東京)
2005 「STUDIO ZOU /FIRST EXHIBITION」/youkobo ART
     SPACE/studio ZOU(東京)
2006 「絵をかく人々のチャリティ展2006」/ギャラリーかれん(神
     奈川)
2007 「第26回損保ジャパン美術財団 選抜奨励展」/損保ジャパ
     ン東郷青児美術館(東京)
    「ART TODAY 2007」/セゾン現代美術館(軽井沢)
2008 「テキーラもっとくれくれ展・ジャングルでもう一杯」/カフェ・
     二モード(東京)
    「マーケット・トレース」/アートトレースギャラリー(東京)


                           他グループ展等多数
    

    さよならさんかく ― 傾くもの、変容するもの、邪悪なものを防ぐ意味
      
     画布に斜行する線・対角線を引く。そのとき、分割された画面に出現する2つの回転対称の三角に気づく。しかし再び斜線を意識する
    とき、 三角は画布を対角に結ぶ一本の傾いた線となる・・・。
     線と三角、重なり合う二つの事象の関係はその存在を示しつつも、決して私たちは同時にその二つを把握することができない。


     現れては消える、主体はどちらにあるのか。中心の空洞とはこのようなものなのかもしれない。傾斜する線上にある空洞。画布を超え
    て私たちを取り巻く規範そのものに通じているその見えない傾斜の魔性。
     さよなら三角、また来て四角。


   

    「さよならさんかく」とは日本に古くから歌い継がれてきた童歌のことだ。

    さよなら三角また来て四角、四角は豆腐、豆腐は白い、白いは兎、兎は跳ねる・・・
    連想がしりとりのように繋がっていくのが特徴だ。地域によっても多様なバージョンがある。幼い頃、その童歌の絵本を読んだ。
    始まりの三角はイメージの連鎖止揚を経て、その結末は「消えるは忍者」であった。ふと、本当に消えてしまったものは何であったのか、
   と思った。
    この時代の変遷とともに失われていく童歌の暗示的な結末と今日の社会不安を精神性の喪失の一致と捉えるとき、偶然を超えたある種
   の必然を感じざるを得ないのだ。
    時代を超え、地域を越えて受け継がれてきたものの行きつく闇のなかに、私たちが見失ったものが見える。

  
   *  

    古墳時代の王の墓の壁画には連続する三角の文様が描かれているものがあるそうだ。これは連続三角文と呼ばれ邪悪なものを防ぐま
   じないであったらしい。あの世とこの世を分かつ結界としての三角。
    もし古代の人間が傾斜性から生じる三角の両義性に気づいていたのだとするならば、実に興味深い事実である。邪悪との闘争。ここで
   思い出す言葉がある。


   「画家は時代に迎合した死んだ生を生きるのでなく、死を覚悟して立ち向かわなければならない。」
 
   死者には描かねばならぬものがある。
                                                                    2008年9月 門田光雅



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