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企画展 | 安西剛『アウェー』展
Tsuyoshi ANZAI Exhibition "Inaccessibility"

会期:2月3日(日)-2月28日(木)
OPEN 12:00  CLOSED 19:00
※日曜・祝日・最終日 18:00 まで
休廊 月・火・2/11


関連イベント■
2月9日(土)
安西剛×深川雅文 トーク
(申込不要 無料)

15:00-16:00
オープニングレセプション
17:00 - 19:00 
(どなたでもご参加いただけます。)


メディアの網が地球を覆い尽くす現代、逆に世界は見えにくさを増すばかり。作家、安西剛は、映像メディアの原点、カメラ・オブスクラの構造を持った空間を展示室に出現させる。それは、失われた世界の在りかを探す旅の入り口となるのかもしれない。( キュレーター 深川雅文)


工房親では、「第11回 恵比寿映像祭 地域連携プロジェクト」参加にあわせ2月3日(日)から2月26日(木)まで安西剛による「アウェー」展を開催いたします。本展示のキュレーションに深川雅文(キュレーター/ クリティック )を迎え、会期中には作家 安西剛と深川雅文によるトークを2月9日(土)3pmから行い、同日5pmからオープニングをいたします。どなたでもご自由にご参加いただけますので、お気軽にお立ち寄りください。


“WHO r u? ” 深川雅文 (キュレーター/ クリティック)

21世紀初頭、スマートフォンと呼ばれるモノリス状の物体が人類の掌に授けられた。この万能の装置は、私たち同士、そして私たちと世界の関係を密にし、豊かにしてくれる夢のメディアであったはずである。だが、どうだろう。スウィート・ホームに到達したと思った私たちは、知らないうちに、アウェーへと送り返される。世界と私たちの関係はさらに複雑になり、世界は陽炎のように逃げ去るばかり。情報が移され、写され、映され、さらに即時に転移される。無限に繰り返される跳躍 (trans) の連鎖が、私たちを情報の乱反射の中に放り出し、世界を不可解なものにしてしまう。この働きは、今日のメディアの原型である、カメラ・オブスクラに内在していた。安西剛は、その構造を元にしたメディア空間を展示室内に出現させる。展示室がカメラ・オブスクラになる。その中に入り込めば、メディアの喧騒の中に秘匿され見えなくなっている私たちと世界、さらにそれを繋ぐメディアの連関のあり方を見つめ直す鍵を拾うことができるかもしれない。世界はどこにあるのか? 私たちの生はどこに向かうのか? 私たちは、あなたたちは、一体、誰なのか? … それは、数珠繋ぎの問いを触発する魔法の空間となる。


distance from an2ai on Vimeo.


安西剛《distance》2016-2018年
ANZAI Tsuyoshi, distance, 2016-2018


■作家コメント
私はどうやら、中心的なモチーフを間接的に見せようとしたり、隠そうとする傾向があるようだ。

初めて制作した作品はパフォーマンスで、私自身は頭頂部のみの出演だった。 また、大掛かりな機械を制作しては、工事現場の仮囲いで鑑賞者からは見えないようにした。 そして近年では、キネティック・スカルプチャーの影のみで作品を作ったり、本展示のように、オブジェクトからの光の反射が結像したイメージだけを見せるようになってきている。

そこには、私が直接、物事の本質に触れたり巻き込まれたりすることはないだろう、というある種の諦念があるように思う。 と言うと大げさに聞こえてしまうだろうが、実際のところは勿体ぶっているだけである。 例えばそれは、パーティーやイベントなど人が集まる場所で、ふと居心地の悪さを感じるようなものでしかない。 何かから疎外されている感覚。だけれど、一体何から疎外されているのか、そもそもその何かが実際にあるのかすらはっきりとしない。 生理学的には、人は光の反射や空気の振動などを感覚器官を通し間接的にしか接点を持てない、ということでもあるし、存在論的にはモノの実在を証明することはできないということでもあるだろう。

私たちは何ものからも疎外されている。だからせめて、その疎外感くらいは共有させてくれてもいいんじゃないか?
誰しもが、生まれた時から等しくアウェーのフィールドでプレーしている。まだ見ぬホームを渇望しながら。
(安西剛)


【略歴】 
安西剛 (ANZAI Tsuyoshi)

1987年 東京生まれ、埼玉在住
2011年 東京芸術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了
2009年 東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科卒業

展覧会
2018年
個展『Jailhouse Locke』 大和日英基金, ロンドン, イギリス
個展『カゲノカゲノカゲ-Domain of Art 20』プラザノース, 埼玉

2017年
グループ展『ART×BIKE 自転車、回り続ける車輪‥‥』工房親,東京

2015-2017年
ヒューストン美術館のレジデンスプログラムに参加

2015年
Royal British Society of SculptorsよりRBS Bursary Awardを受賞, ロンドン, イギリス
個展『事象の再発明』 秋田公立美術大学, 秋田

2014年
Chimera-ProjectよりChimera Art Awardを受賞, ブダペスト, ハンガリー
個展『Origins Originated from Originative Originals』, Chimera-Project, ブダペスト, ハンガリー

2013年
グループ展『セカイがハンテンし、テイク』 川崎市市民ミュージアム, 神奈川 



安西剛《distance》2016-2018年
ANZAI Tsuyoshi, distance, 2016-2018



■本展企画キュレーター 深川雅文 Fukagawa Masafumi

1958年 佐賀市生。
九州大学文学部文学部卒業・同修士課程修了(西洋哲学史)
川崎市市民ミュージアム・学芸員として、写真、デザイン、現代美術に関する展覧会の企画に携わる。
代表的展覧会「バウハウス 芸術教育の革命と実験」(1994)、「遠近 ベッヒャーの地平」(1997)「ARTxLIFE 折元立身」展(2016)など。現在、フリーのキュレーター/クリティックとして活動。2019年のバウハウス100周年を祝う、bauhaus100 japanプロジェクトを推進中。

著書『光のプロジェクト ー写真、モダニズムを超えてー』(青弓社)、訳書『写真の哲学のために』(ヴィレム・フルッサー著 勁草書房)、編著『写真集 吉村朗』(大隅書店)など。横浜在住。


- 関連ページ -
■第11回恵比寿映像祭「トランスポジション 変わる術」

https://www.yebizo.com
Yebisu International Festival for Art & Alternative Visions 2019
The Art of Transposition 

■安西剛 最新の個展『Jailhouse Locke』紹介ページはコチラ
個展『Jailhouse Locke』 大和日英基金, ロンドン, イギリス
( 会期 | 11月7日(水)~12月5日(水) )

■深川雅文 website "Art and Article" 
https://www.mfukagawa.com
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